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舞台となる「童泉房」は実在の場所(童仙房)で奈良と京都と滋賀の県境に位置する山奥の高原「とうせんぼう」と読み替えても違和感のない場所だ。前作が映画のロングストーリーのために書かれていたため、『両手のなかの海』執筆以来五年ぶりとなった久しぶりの小説。 |
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やまだないとさんの書いたブライスの登場するマンガをたまたま堂泉房の近くにある恋路橋のたもとで読んだのが構想のきっかけとなった。マンガは彼女の愛する人形ブライスを登場させた掌編で、自分ならテレタビーズを書くかもと考えて、童泉房にテレタビーズを住まわせたというわけだ。毎朝五時起きの執筆で、五月の半ばから書き始め六月の終わりに仕上がった。
タイトルは最初『漂恋記』だったが、長渕剛の歌のようだといわれて即座に変更。名付けたのは担当編集者。 装丁は池田進吾(67)さん。表紙はスズキエミさん。とても気に入っている。中にあるぼくの写真は池田さんが撮った。打ち合わせのため上京したぼくを東京駅で新幹線を下りるところから、ホテルに到達するところまで追ってくれた。 新幹線のドアの向こうに彼がいて、ドアに立ったところから撮影が始まった。使われた写真は東京ドームホテルの眺めのいい一室にて。
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